2020年11月24日火曜日

学生さん向け投稿:最近の学生傾向と人事の悩みから推察する「コロナ禍の新卒採用面接のポイント」

 引き続きの投稿です。コロナ禍により新卒採用市場は売り手から買い手市場に移行しています。学生さんも考え方を改める必要があります。そこで今回は企業の人事に響くポイントを列挙します。面接時などの参考にしてください。


■最近の学生傾向

仕事とプライベートの切り分け重視

 ex) 飲み会に残業代要求、残業する=無能の感覚、サービス残業=理由にかかわらずNG


ハラスメントに敏感

 ex) 従業員は守られる立場にある、指導=ハラスメント扱い


企業は新人を育てるものという認識

 ex) 受け身で手段を提供しなければ自主的に学ばない


就社意識の低下

 ex) 就職面接時から転職をほのめかす


これらの傾向にうんざりする人事が多く存在します。これを「昭和」「時代遅れ」と揶揄するのは簡単ですが、採用の意思決定者はその世代の人たちです。売り手市場のもとでは「致し方なく許容」していたわけですが、買い手市場に変われば、再度意味を持ち始めます。

企業が求める理想の人物像は、「給与が低くても、献身的に働き、多くの成果をあげ、文句を言わないで会社に尽くす人たち」です。

これを見ると「社畜になれというのか!」と憤る人もいるでしょう。ただ、そうではありません。

企業は利益を追求する組織体です。一方で、利益創出にベクトルを向けず、給与や権利を主張する「ただ乗り社員」が多く存在します。上記に挙げた「学生傾向」はいわゆる「ただ乗り社員予備軍」に該当しやすいわけです。

企業は優秀で利益を創出する、価値を生み出せる社員に対しては「サボってもよいし、休みまくっても構わない、給与もたくさん与えたい」と考えます。一方で、ただ乗り社員については好況時であっても「辞めてほしい」と考えています。(実際は統制上の問題で大っぴらにはできませんが)

企業が要らない人材は「利益を出せない、価値を生めない社員」です。そして最も要らない人材は「利益を創り、価値を生む方向にベクトルが向いていない」社員です。そしてその最も要らない人材を判断する材料として、「学生傾向」に挙げた内容がみられるわけです。

『最近は権利だけを主張する社員が増えた』と人事担当からよく聞きます。その背景には『利益も上げない、貢献性の低い社員のくせに、権利ばかり主張しやがる』という思いがあります。

不況時にはそのような「ただ乗り社員の片りん」を面接で見せるとすぐに不合格が出ます。その点を注意し、自信を客観視して、権利の主張は控えめに面接に臨んだほうが有利になるでしょう。ご参考まで。

学生さん向け投稿:2022卒就活は「売り手市場?」「買い手市場?」「ねらい目業界は?」

 久しぶりの投稿です。新型コロナウイルス感染症の影響が再度、学生さんの就活に影響を与えそうな様子です。


現在の就活市場は「売り手市場」「買い手市場」が混在しています。この記事ではどんなカテゴリに属する学生が売り手・買い手になるのかを解説します。残念ながらこれが現状です。しっかりと受け止め、就活戦略を組み立ててください。


★全体傾向

・理系の情報工学、電気電子工学、建築学辺りは相変わらず人気

・男子は相変わらず有利


<就活に困らない層(一応、売り手市場)>

①上位大学(march以上)・理系人気学科(情報工学、電気電子工学、建築系)男子

②旧帝大クラスの理系男子、及び①の女子


一応はこれまで通りの売り手市場です。かなり有利な立場であると考えてください。

しかしながら、大半の企業はコロナ禍により各社の人事は社内から鋭い目線を向けられている状態です。特に早期退職を募っているような企業内では、「人員削減しているなら、新卒も厳選採用しているよな」というプレッシャーが人事を襲っています。

とはいえ、現状では就活カースト最上位の層であることに違いはありません。


<がんばったら何とかなる>

③旧帝大クラスの文系男子

④上位大学(march以上)の理系男子、文系上位学科(各大学の主要学科)男子

⑤理系人気学科男子


これらの学生もまだまだ有利です。大学での実績やコミュニケーション力次第で、いわゆる大手人気企業からも複数内定が得られるでしょう。


<かなりがんばる必要あり>

⑥上位大学女子、及び文系の主要外学科男子

⑦理系人気学科女子


大手人気企業から内定を獲得しようとすると、相当な頑張りが必要です。インターンシップでの実績、大学内での実績、高いコミュニケーション力、明確なキャリアビジョン、企業への貢献度アピールなど、全ての面でクリアする必要があります。


<業界問わず活動すべき>

⑧上記以外


選り好みする余裕はありません。とにかく精力的に動かなければ、良い就職先は見つからないでしょう。厳選採用の時代は「スペック」がかなり重要視されます。不利な人たちはとことん不利を被ります。それを自覚したうえで動くことで、明るい未来が見えてくるはずです。


★まとめ

とにかく「文系&女子は超絶不利」になりました。人気学科に限り理系学生はまだまだ安泰です。※もちろん技術系就職前提ですが

あと、厳選採用時は「学歴」がかなりものを言います。各社ともに「応募者が殺到⇒効率的な書類選考を模索⇒学歴で切るのが一番簡単」という発想のもと、学歴による足切りが横行します。


★ねらい目業界は?

当たり前ですが「業績の良い業界・企業」がねらい目です。逆に「希望退職募集」「リストラ」「年収減」を行っている企業は採用ハードルが著しく高くなります。

※人員削減するタイミングでは優秀層を採用しなければ、退職者や年収減となった社員が黙っていません。人事もそれを理解した厳選採用を実施します。


具体的なねらい目は、「IT・通信関連」「物流関連」「web関連」「M&A」「建設関連」あたりでしょうか。採用率の高さでいえば「医療・介護」も高いですが、不人気です。なお「製薬会社(MR)」などは採用を絞っており、狭き門です。


なお、専門商社においては「取引先業界」の影響を多分に受けます。業績の良い企業と悪い企業に二分されると思いますので、思わぬねらい目企業があるかもしれません。


★2022卒就活の攻略法は?

各社の業績に注視し、世間の流れを敏感に察知する能力が求められます。短期&中期的にみて業績に不安がなさそうな企業を選ぶべきでしょう。

2020年6月1日月曜日

企業向け投稿:2022卒採用 母集団形成について

今回は企業向け投稿です。

2022卒採用の計画を立てられている企業も多いかと思います。
今回は「コロナ禍の母集団形成」について紹介します。

◆これまでとの違いは?
①インターンシップや選考(説明会・面接)のオンライン化が進む。
 基本は対面実施を予定していたとしても、急遽オンラインに変更になる
 ケースが想定されます。
 企業としては、「対面の場合」「オンラインの場合」の両パターンを想定し、
 準備をする必要が生じています。

②イベントは「計算できない」ものに
 大型イベントは「新たな生活様式に準じた形式」での実施がメインになる模様です。
 未対策での実施は現時点では難しそうですね。

 イベントは申込企業が多いことから「申込のタイミング」がかなり早く、
 日程が近づいてからの取捨選択をする余裕もないため、
 2022卒向けには「計算しづらい」「使いづらい」母集団形成法です。

③大量接触>一気に選考 の流れは難しい
 多くの学生を説明会に呼び、面接に呼び、ふるいにかける方法は
 実施しづらい状況です。
 そのため、「絞り込んでから学生を集める」フローを構築する企業が増えるはずです。

 大手企業ではインターンシップにしても、説明会にしても、
 事前にES提出や面接・筆記試験を挟んだうえで、参加してもらうフローが、
 2022卒の主流になるのではないでしょうか?

◆2022卒で有力視される母集団形成法
①スカウト型ナビサイト
 オファーボックス、キミスカなどのスカウト型ナビサイトの利用が増えるでしょう。
 多くの学生との接触が難しい現状、この流れは必然です。

②ナビサイトの活用強化
 これまでイベントに費やしていた予算を、ナビサイトのオプションに回すケースが
 増えるでしょう。

 例)上位表示オプション、動画サービスなど

③採用HPの拡充
 学生に対面接触できる頻度が落ちるため、採用HP上での内容を充実させ、
 オンライン上での理解促進を促すケースが増えるでしょう。

④ネット広告の活用
 リスティング広告や位置情報広告、SNS広告などの利用頻度が高まりそうです。

◆2022卒採用の重要ポイント
 接せられる学生数が減ることは目に見えています。
 会う前に「いかに厳選するか」が2022卒採用の重要なポイントになるでしょう。

2020年5月19日火曜日

学生さん向け投稿:新型コロナ時代のインターンシップ

今回は新型コロナ時代のインターンシップについて書いていきます。

3回生の夏休みにインターンシップへ参加することが「就活のスタート」であるというのが、多くの学生さんの認識かと思います。実際に、採用する企業側も「夏のインターンが採用活動のスタート」であると考えています。特に、大手企業においては「夏のインターン組から内定者の半数以上が出る」ケースも多々あるため、大手企業を志望する学生さんは絶対に参加したほうが良かったです。(コロナ時代では不透明)

では、このインターンシップは新型コロナの影響を受けるのでしょうか?
影響を受けるのであれば、どのように受けるのでしょうか?

今日はこの辺りを主観で書いていきます。あたるかどうかはわかりませんが、ご参考まで。

Q.インターンシップはコロナの影響を受けるのか?

A.2022卒では受けるはずです。各社ともにインターンシップのオンライン化、及びインターンシップ以外で学生と触れ合うコンテンツ作成に躍起になっています。一方で、2023卒以降は「採用熱が急激に下がる」可能性があり、そうなるとインターンシップを実施しない企業が増える可能性が大です。


Q.どのような影響を受けるのか?

A.企業がインターンシップを実施する最大の理由は、とにかく「良い学生とは、いち早く会いたい」ということ。他の会社に取られる前に接点をもちたい。だから実施するのです。

「できれば実施したくない」
「けれども、売り手市場だから仕方なく実施している」

これがインターンシップの実態です。
買い手市場に移行すると「必要なくなる」ものとなります。

2023卒以降は、インターンシップを実施する企業が大幅に減るでしょう。翻って、インターンシップを実施しているということは、それだけ採用意欲が高い企業であるともいえるでしょう。

2020年5月8日金曜日

学生さん向け投稿:WEB説明会が下手な企業は「だめ」ですか?

今回は学生さん向け投稿です。

2021卒採用の就活戦線は新型コロナの影響を受け、混乱を極めています。特に、後半(2020年3月以降)に動き出した学生さんは大きな打撃を受けていると思います。

一方で、説明会や選考会は「WEB化」が進み、ほとんどの学生さんが「WEB説明会」「WEB面接」を経験しているというデータも出てきています。いまの学生さんは動画世代であり、ITツールにも慣れていることもあり、学生側はスムーズに対応している印象ですが、企業側は正直「四苦八苦」の状態です。

そんないまどきの学生さんからすると、WEB会議システムを使いこなせない企業は「この会社、大丈夫かな?」と映ってしまうのかもしれません。一方で、新型コロナの影響を受け、スピード感をもってWEB化を進め、WEB説明会・面接の運営もスムーズに行う企業を「この会社はいい会社だ!」と思ってしまうのかもしれません。

今回の記事の本題は上記の下線部です。単純に「WEB対応のうまい下手」で企業を判断してしまっていませんか?もっと言えば、「WEBになれている見せ方上手な企業」を過大評価していませんか?

いま、学生さんは多くの企業の「WEB説明会」「WEB面接」を受けています。移動時間がかからないため、多くの企業の選考に参加できますし、横の比較もしやすい状態です。だからこそ、運営がたどたどしい企業は「ダメ」という烙印を押しやすくなってしまっているのです。

※一方、企業の採用担当者は、この機会にWEB対応をしっかり学び、運用に慣れる必要性があるといえます。

選考活動のWEB化の弊害は、「表面的な要素に踊らされやすくなる」ことです。その点を改めて意識していただけると良いと思います。
 
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