久しぶりの投稿です。
現在、日本全土を混乱に陥れている新型コロナウイルスが、就職活動に与える影響についてまとめます。※2020年4月16日時点
①企業の採用熱
各社の新卒採用活動に対する熱量は、業種間、企業間で大きく異なります。新型コロナウイルスの影響が「大きい業種」と、「小さい業種」では、採用の熱量がことなることは容易に想像できるはずです。
影響が大きい業種=採用熱低下
旅行業、ホテル業、飲食業、アミューズメント業、小売業、一部製造業、一部商社、など
影響が小さい業種=採用熱変わらず(もしくは上昇)
スーパー、薬局、食品、インフラ、公務員、医療関連、製薬、IT、通信、一部製造業、一部商社など
製造業や商社については、「取り扱うもの」により、 影響の大小が異なります。ここではざっくりだけ書きますと、
自動車関連⇒影響大、採用熱低下傾向
日用品関連⇒影響小、採用熱キープ
このようなイメージです。
②企業の採用活動
各社ともに「WEB選考」への切り替えを進めています。多くの企業が説明会をWEB化し、面接のWEB化も徐々に進んでいます。最終選考までの全工程をWEB化しているケースも多くあります。
③2021卒:新型コロナウイルス騒動以前の採用熱
2018年卒採用~2020年卒採用までは、ほぼ全業種で「採用熱が高い」状態であり、いわゆる「超売り手市場」でした。
しかし、2021卒採用においては、新型コロナウイルスの影響が生じる前から、金融、自動車関連については「やや採用熱が低下」していました。特に「文系職採用」については、採用熱の低下傾向が強く、「そもそも2021卒採用は文系に限り、弱い売り手市場」となっていたのです。
④文系、理系の違いによる有利不利の差
ここ数十年、「文系=就職不利 理系=就職有利」の構図は変わっていません。新型コロナウイルスの影響が大きな業種であっても、「理系学生の採用熱は高い」企業も多々あります。一方で、文系学生については、「騒動が収まるまで様子を見て、何なら採用しなくてもよい」とまで考え、採用活動における優先順位を下げているのが現状です。
⑤理系学生なら安心なの?
一概に理系ならOKというわけではなく、理系の中でも企業需要の高い系統の学問を専攻している学生が、圧倒的に有利です。
企業需要の高い専攻分野
情報工学、電気電子工学、機械工学、建築学
企業需要の低い専攻分野
生物、農学、理学系(化学、数学、物理など)など
⑥理系で人気の専攻分野だから安心なの?
条件付きで安心です。
安心
⇒インターンシップ時期から動いており、企業から既に内定が出ている
安心できない
⇒3月から本格的に就活しようとしていた
企業は理系かつ人気専攻分野の学生を求めますが、そのための対策を「既に昨年夏」から実施しています。要は、3月1日時点で「大半の理系学生採用を終えている」、即ち2021卒採用はもう終わった企業(特に大手)が多いわけです。
平時であれば「いい学生が居たら採用したい」ということで、3月以降も採用活動を続けるのですが、今年の状況を加味して、「既に2022卒採用のことを考えている」企業が多いのです。
■学生さんへのアドバイス
<理系学生>
人気専攻分野の学生
まだ内定が出ていない(選考途中の企業もない)場合は、売り手市場ではないことを認識し、焦りましょう。
不人気専攻分野の学生
そもそも不利なので焦りましょう!そもそも「売り手市場ではない」のです。
<文系学生>
そもそも「売り手市場が弱まって」いました。それに加え新型コロナウイルスです。目一杯あせって動いてちょうどよいくらいです。
もうすでに認識しているかと思いますが、売り手市場は終わりました。
次回記事では「新型コロナ時代の会社選び」について触れてみたいと思います。